国土交通省港湾局は、港湾運送事業における労働者不足の実態を踏まえ、今後講ずるべき施策を盛り込んだ「港湾労働者不足対策アクションプラン」(以下「アクションプラン」という。)を公表しました。
私たちの生活や産業を支えている物資の輸出入の99.6%が港湾を経由しており、安定的な港湾物流の確保は非常に重要ですが、近年、港湾における物流の担い手不足が急速に顕在化してきています。港湾において持続的なサービスを将来にわたり提供するため、担い手の確保を含む各種の方策を講じる必要性が高まっています。
国土交通省は、2021年5月、港湾労働者不足に関する実態調査結果を公表しました(国土交通省ホームページ「港湾労働者不足の実態調査」)。
この中で国交省は「業界関係者との意見交換等を実施するとともに、今後講ずるべき施策の方向性を取りまとめ、所要の対策に取り組む」と表明しました。
国交省は、日本港運協会をはじめ関係者と意見交換を重ねるなど、官民連携の取り組みを経て、2022年7月、国交省が「アクションプラン」を取りまとめました。
「アクションプラン」は以下の3部構成となっており、写真や図版をふんだんに盛り込んだ平易で見易い内容となっています。主に港湾運送事業者を対象にしていますが、船舶運航事業者船社、荷主やフォワーダーといった物流事業者への働きかけも念頭に置かれています。
「第1部 港湾荷役の実態」では、実態調査やアンケート結果より、港湾荷役の担い手不足の実態や経営状況の実態が紹介されております。
「第2部 アクションプラン」では、具体的な施策メニューが記載され、誰が、いつまでに取り組むのかが明らかにされています。
「第3部 工程表」では、第2部に記載された各種の取り組みを施策メニューごとに並べ、スケジュールを見やすく表しています。
日本港運協会は「アクションプラン」で示された諸施策について、官民連携しながら取り組んで参ります。特に、「港の仕事の魅力を伝える動画・PR素材の作成では、関係の皆様にご活用頂けるようコンテンツの制作を2022年度内を目途に進める予定にしております。